プールを観るにあたっての基礎知識
キャスト
京子(小林聡美) 母と娘を日本に残しチェンマイのゲストハウスで働いている
さえ(伽奈) 京子の娘、大学卒業を前に卒業旅行を兼ね母を訪ねる
菊子(もたいまさこ) 京子が働いているゲストハウスのオーナー
市尾(加瀬亮) ゲストハウスで働く独身男
ビー 菊子が連れてきた遺児 菊子は余命半年と言われながら
3年生きている
全編に渡りバックグランドでは鳥のさえずり、鶏、豚、牛の鳴き声が自然に流れている。
チェンマイの自然の音が、ゆっくりとした時間の流れを作り出している。
「さえ」がゲストハウスを訪ねた6日間で、特に事件が起こるのか、起きないのか
それは最後まで観ていただきたい。
ただあまりストーリーの展開を考える必要もなく自分もゲストハウスの一員と
なったような気分にさせてくれる作品。
賛否というか、否のほうが多い作品ですが、私は賛のほうです。
但し、気に入った場面もありましたが、残念だった場面もそれなりにあり、以下の理由で☆3つまでの作品でした。
さて、ここから先はネタばれになる可能性がありますので、まだ観てない方は自己判断で進んでください。
気に入った場面①
プールサイドで京子がギターを弾いて、ビー、さえ、市尾が「君の好きな歌」を
歌うシーン。
この曲は小林聡美の作詞・作曲なんですが、彼女はこの映画のためにギターの
練習をして映画では見事に演奏をしてくれています。
自分でもギターが弾きたくなる曲でした。
気に入った場面②
コムローイ(薄い紙で作った熱気球=紙風船のようなもの)
これを夜空に放つとき、願い事をすると叶うという。
プールサイドで放つとき、それぞれの願いを想像しながら、そして自分だったら
と思い、「みんなが幸せに暮らせますように!」とお祈りしました。
私は初もうでの時もいつもこれだけです。
気に入った場面③
当初「さえ」はゲストハウスの人たちと馴染めずにいた。ビーはある日、黄色い花を
摘み、「さえ」の部屋の前に置いて立ち去る。その後ろ姿は見た「さえ」は少しづつ心を
開いていく。人は優しくされると優しく返す動物なんですね。
残念だった場面①
前2作は料理が一つのテーマだったと思うんですが、今回はそれが監督が変わったせいなのか、少なかった気がしました。揚げバナナは食べてみたい。
残念だった場面②
もたいまさこの決め言葉「わたし、死ぬ気がしないのよね」というシーン。
豚小屋の前なんですよね。
今回は曲に助けられた感じがしました。